2013年3月、4月、5月
 過去のジャーナル
                     HOME

‘Comfort women’ rap unfair: Hashimoto
(慰安婦発言に対する非難は不当だ)
以下は、橋下大阪市長の言い分
  The United States has shelved the history of using local women during the Vietnam War.
 アメリカは、ベトナム戦争時に現地の女性を虐待していた歴史を棚上げにしている

 Concerning his remarks that the system of comfort women was necessary, he explained, “I just said the military of the time was thinking it necessary.”
「慰安婦は必要なシステムだった」発言の真意は「当時の軍部はそれが必要だと考えていた」ということ。


(男性が、牛肉や豚肉を過度に摂取すると糖尿病に)
Excessive intake of beef, pork boosts male diabetes risk
 Men who eat large amounts of beef or pork daily face a heightened risk of diabetes. No risk rise was seen in women. It would be better for those who eat a lot of beef and pork to substitute a part with chicken and fish.
 この傾向は女性には見られず、牛肉・豚肉の代わりに鶏肉や魚を摂取することを勧めている。

People with GID given special pension numbers
「性同一障害者」に別の基礎年金番号付与
The Japan Pension Service began assigning a set of fixed digits to the basic pension numbers of people with gender identity disorder last year.
The four digits, which distinguish individuals who have changed their gender designation, were contained in a pension consultation manual obtained and posted online by a third party, sparking criticism from GID individuals and their supporters.
Each citizen has a 10 digit basic pension number, but under the new system in place since last year, those with GID were given the same first four digits, making it possible for employers to learn of their altered gender.
The new system was implemented to more accurately confirm the pension status of individuals before and after changes in gender designation, and to avoid mistakenly consolidating their two pension records.
通常10ケタの基礎年金番号が与えられているが、GID(性同一障害者)には従来通り4ケタ番号が付与されている。このことにより、雇用者にGIDであることが分かる。

プライバシーの侵害か、それとも正確な年金受給の実態把握防止かが問われている。


「ボストンマラソン爆弾事件」へのメッセージを米雑誌「ニューヨーカー」に村上春樹が寄稿:Boston, From One Citizen Of the World Who Calls Himself A Runner.(an article in Friday's online edition of the New Yorker magazine)

 So even far away, I can imagine how devastated and discouraged the people of Boston feel about the tragedy of this year’s race. Something that should have been pure has been sullied and I, too − as a citizen of the world, who calls himself a runner − have been wounded.
 I’ve run marathons all over the world, but whenever someone asks me which is my favorite, I never hesitate to answer: the Boston Marathon.
Emotional scars may be similar. In a sense, the real pain begins only after some time has passed, after you’ve overcome the initial shock and things have begun to settle.
 “Only once you’ve climbed the steep slope and emerged onto level ground do you begin to feel how much you’ve been hurting up till then. The bombing in Boston may very well have left this kind of long-term mental anguish behind.
彼の激しい怒りとやるせない悲しみがはひしひしと伝わってくるメッセージだ。今回の事件が残した痛みというのは、その傷が一見癒えたと思えた時から、人々の心をゆっくりと、しかし確実に蝕んでゆくだろうと書いている。
また、世界の市民の一人として、そして自らをランナーと呼ぶ個人として、心が深く傷ついたとも述べている。ここに、小説家という枠に留まらず人間村上春樹の偉大な魅力を、私は感じる。

4月29日
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」雑感

『弱者の側に立つ。たとえ論理は強者の側にあるとしても、常に弱者の側に立つ。巨大な壁に卵を投げ続ける』村上春樹がイスラエルで行ったスピーチで訴えたこの考えが、この小説でも通奏低音となっていると感じた。

人は生きている限り個性がある。 この新刊を読み終えてその思いをさらに強くしたが、彼の小説を読み終えるたびに、氏のランニングエッセーである「走ることについて語る時に僕の語ること」を無性に読み返したくなる。おそらくそこには、小説の主人公のように「他者との関係において自分を評価する」のではなく、「自分が積み上げてきたことのみによって自己評価する」村上氏を感じ取ることができるからだろう。そして、ランナーとしての村上氏は、私をはじめとする市民ランナーにとって憧れの存在から極めて身近な存在へと変わる。

人間関係は、その多少にかかわらずギブ・アンド・テイクである。

なぜつくるは、そこまで女性(沙羅)に卑屈になれるのか。媚びるのか。

プールで泳ぐ主人公が、そのスイムフォームやペース、距離について割とマニアックに語る部分があるが、それは村上氏自身がトライアスロンにハマっていたからに他ならない。

最終章の初めの5ページは、新宿駅について描かれていた。小説家の真骨頂をこういった描写に見ることができる。

この小説で、彼はクラッシックファンやマラソンファンだけでなく、新たに鉄道ファンも読者として迎え入れることになるだろう。

『匿名的』、『匿名性』という言葉が頻繁に使われている。

この小説を完結させるには、一巻だけではあまりにも容量が小さ過ぎるのでは。

「いずれにせよもし明日、沙羅がおれを選ばなかったなら、おれは本当に死んでしまうだろう、と彼は思う。」なぜこういう結論になるのかが分からない。

4月24日(水)
精神的・身体的な障害を持っている人たちの雇用促進に関する記事で、この問題は健常者にとっても決して他人事ではないとの認識が必要だと思う記述があった。
Employers and citizens need to realize that
anybody can suffer from mental illness and tackle in earnest the issue of increasing employment of people suffering from such afflictions.
「誰にでも精神を病む可能性があり」、しかもストレス社会と高齢化社会の中で生きなければならない現代人にとってその可能性は決して低くはない。そうであるならば、障害者雇用について考えることは必然である。

4月22日(月)
日本の金融緩和政策に対して経済新興国からの非難が集中しているとい記事。次の英文を読んで、この記事の内容が分かるようだと「経済分野」は強いということ。The finance chiefs are likely to basically confirm that they will
refrain from competitive devaluation and not target exchange rates for competitive purpose as agreed in the Moscow meeting.
The BOJ’s fresh easing measures outlined earlier this month feature enhanced purchases of long-term Japanese bonds. The move sent the dollar close to the \100 line recently, which could spark criticism from emerging countries at the meeting that Japan is trying to manipulate its currency to drive the yen lower to boost exports.
Some may also warn that Japan’s bold monetary easing policy could cause a massive flow of funds to and invite unwanted inflation in emerging makers.
4月21日(日) 
ボストンマラソン爆破事件直後、身の危険を顧みず負傷者の救出に奔走した人々の記事を紹介する。
Bystanders ran toward the smoke, not from it
Carlos Arredondo ran across Boylston Street, jumped the security fence, and landed on a sidewalk smeared in blood. In front of him, two women lay motionless. Another woman walked around in black-powder smoke, looking down at the fallen body.

In the moments after Monday's bomb attacks, there were bystanders who defied human instinct ― and official orders to evacuate ― and ran toward the smoke, instead of away.
There was a Kansas doctor, who ran back to help after completing 42.195 km.

A District of Colombia native, who ran down from a postrace party to apply tourniquets.

A couple who tried to stop a stranger's bleeding with a wad of coffee-shop napkins.

And, most astoundingly, there was Arredondo ― a man once so broken by grief that his breaking make national news.
First, his son died in iraq. Then, when marines came to tell him so, Arredondo set himself on fire inside the marines' van. Then, years later, as he was healing, his other son committed suicide.
But Monday ― for some reason ― when the bombs went off, the broken man came running. "I did my duty," Arredondo said the next morning.


4月17日(水) 
米ボストンマラソン爆発事件のニュース
Investigators in Boston are asking the public to
come forward with information
捜査当局は、市民に
情報提供を呼びかけている

the blasts
left 3 people dead and more than 170 wounded.
爆発で、3人が死亡、170人が負傷した。

The Federal Bureau of Investigation and Boston police're asking for
leads on people seen with black nylon bags before the blasts, and are analyzing security camera footage.
FBIとボストン市警は黒いビニール袋を持った人物に関する
手がかりを求め、防犯カメラの分析を始めた。

Obama criticized the bombings as a
heinous and cowardly act.
悪質で卑劣な行為と非難した

次の2文には同じ表現(bring〜to justice)が少し形を変えて使われている。
1)Obama has promised to
bring to justice whoever is responsible for the deadly explosions in Boston.
2)Obama will find who committed the attack and
bring them to justice.

1)では、bring to justice +目的語という語順、
2)では、bring+目的語+to justiceの語順になっている。本来ならば2)の語順が普通なのに、語順が変わっているのはなぜだろうか?

答えは、それぞれの目的語の長さにある。
1)では、目的語<whoever is responsible for the deadly explosions in Boston>が長いので、本来の位置に置くと、bringとto justiceが離れてしまい、イディオムとして分かりにくくなってしまうということで後置されたのだ。
こんな説明で、お分かりいただけただろうか(^^♪

4月13日(土) 企業向けTOEIC対策講座 第ニ回
体験授業の一名を加えて、7名でのレッスンとなった。
前回の復習をして、学んだ表現を一人一人チェックしたが、その間受講生はペアとなってお互いをチェック。2分ごとにペアを変えて、緊張感を持続させた。

文法は代名詞。some-others、one-another、none of、neither of、either ofなどの狙われやすいものを中心に解説した。

初級レベルの練習問題を、リスニング、リーディングの各分野別に解いた。
本日の予定は、時間内にすべて終えることができた。次回は中級レベルの問題にも挑戦してみたい。

企業向けTOEIC対策講座 第一回
自己紹介と音読指導のあと、TOEICの単熟語と文法のテキストで模擬問題を解き、引き続いて演習問題を解いた。文法の指導項目は名詞で、可算名詞と不可算名詞の違いと用法を説明した。
今日は前半、音読指導に時間を割いたので、文法の演習問題は次回までの課題とした。
今日の生徒は5名だったが、体験の生徒さんが入会するので7名となる。この教室では、8名が限度だろう。

医療もののTVドラマで、主演で医者役の沢村一樹が病院の院長から、そのスタンドプレーを理由に免職を言い渡される場面があった。その時、その医者は自分の執刀した外科手術のビデオを見せながら「この病院が困るんじゃありませんか」と言い残してその場を去る。すると、そのビデオを見た院長が後を追ってきて、病院に残るよう懇願するというものだ。
学園ドラマであれば、さしずめ自分の授業をビデオに収めおいて、理事長か校長に見せると言ったところか。研究授業だけでなく、一年間すべての授業をビデオに収めて「どのビデオでもご自由にご覧あれ」と言えるだろうか。まったく自信はない、ではだめなのだがそう言えるように努力するしかない。

とまれ、今年の高校一年生から「英語の授業は英語で」というのが原則となる。教科書とにらめっこしながら、どう進めていくか考えてみる。

3月30日(土) ジャパンタイムズの記事より
TOEFL must be key path into, out of college
大学の入学、卒業の資格試験としてTOEFLが採用されるかも?

Out of 30 asian countries with TOEFL examinees in 2009, Japan ranked second from the bottom, along with Tajikistan, with a mean score of 67. China scored 76, North Korea scored 75 and South Korea 81.
アジア諸国で日本はブービーの67/120だ。韓国の81はともかく、北朝鮮でさえ75をマークしているというのに…。

TOEFL preparation to school curriculums could be too much not only for the students, but also for teachers.
The Japan timesの記事にもあるように、一番の問題は生徒の負担より、教師側の指導力にあるだろう。

3月26日(火)
海辺のカフカ
村上春樹作品を読み始めると、けっしてドラマチックな展開に惹きつけられるのではなく、淡々と進む物語のなかに、自分の波長とぴったり重なり合う文に出遭うことがあって、そうなるとしばらくはその余韻で陶酔したように読み進んでしまう。
例えば、カフカが大島さんに尋ねる場面。「もし二度と会えないといことが分かったら、佐伯さんも僕と同じ思いを感じてくれるのだろうか」
その問いかけに対して、大島さんは答える。
「それはやはり君が自分で考えて、自分で判断しなくてはならないということだ。誰も君のかわりに考えてあげることはできない。恋をするというのは要するにそういうことなんだ、田村カフカくん。息をのむような素晴らしい思いをするのも君ひとりなら、深い闇の中で行き惑うのも君ひとりだ。君は自分の身体と心でそれに耐えなくてはならない」

好きな相手の気持ちが分からないという不安を抱えるカフカの気持ちは十分すぎるほど分かるが、相手の気持ちが分かってしまうと、その時点でそれはもう恋とは呼べないような気もする。

25日(月)
自民党の教育再生実行本部(遠藤利明本部長)が国内全ての大学の入学試験を受ける基準として、英語運用能力テスト「TOEFL(トーフル)」を活用する方針を固めた。全ての国公立大学と私立大学が対象で、大学の学部ごとに点数基準を定め、クリアした者に受験を認める。
この決定ははいろいろな点で重大な意味を持つ。
何よりもまず英語教育の在り方が大きく変わる。大学受験にはTOEFL、就職試験にはTOEICという図式が定着してしまい、英語検定に計り知れないダメージを与えるだろう。さらに、キャリアと呼ばれる国家公務員試験にもTOEFLが採用されるので、TOEFLが圧倒的に優位に立つことは明らかだ。ライティングとスピーキング試験のないTOEICと異なり、4技能すべてにおいて高度なコミュニケーション能力が問われるTOEFLは小手先の受験対策が通用しない。このことは受験生のみならず、多くの教師にとっても辛い時代が到来したことを意味する。これまで蓄積した受験テクニックが通用しなくなるからだ。そして、教師自身に高度なコミュニケーション能力が求められる。
一方、教育現場で教える英語に最も近いとされ、センター試験にも役立つとされていた英検だが、その影響力は急激に衰えると予想される。

TOEFL-iBTでは、スピーキングとライティングの総合型(integrated)問題の難度が高いので、独立型問題で着実に得点する学力を身につける必要がある。与えられた問題に対し、15秒程度考えた後、45秒間ひたすらマイクに向かって話し続けなければならない。

スピーキングの総合問題は、リーディング+リスニング+スピーキングと、リスニング+スピーキングの二種類ある。前者は、30秒の準備後、一分間で答え、後者は20秒後に一分間話し続ける。
ライティングも総合問題では、リーディング+リスニング+ライティングとなっている。リーディングの英文は3分後に画面から消え、2分間のレクチャーを聴いて、課題のライティングを20分で書き上げる。

リスニングやリーディングには総合問題はないものの、リスニングはかなり長い会話や講義などで構成されており、retention能力が求められ、リーディングでは読解力と語彙力が要求される。また、パッセージの要約問題は普段から英文パラフレージングの練習を積んでいないと解けないし、time consumingな問題だ。   

24日(日)
#1-1
解説を読みながら、英文と訳文をゆっくり読み進めている。「ゾウの消滅」というタイトルの英訳にVanishment of the ElephantやDisappearance of the Elephantとしないで、The Elephant Vanishesと文になっていることに対するこだわりについて、解説の沼野充義氏の分析をなるほどと感心しながら読んだ。
書き出し部分の英文とオリジナル小説を何度も声に出して読んだ。録音して聞きなおすと、日本語も上手に読むのって難しいなって思った。


23日(土)
 
今日購入したNHKのテキスト二冊。「おとなの基礎英語」は昨年からある講座だが、これまではテキストだけで音声教材がなかったので、ウインランゲージサービスのレッスンでは使っていなかった。初級レベルの社会人がトラベル英語を学ぶには、絶好のテキストなのでなんとかならないものかと思っていたが、おそらく視聴者からの要望が多かったのだろう、4月からCDも発売された。さっそく、レッスンでも使うことにした。

そしてもう一冊は、多くの春樹ファンが待ち望んでいたであろう「英語で読む村上春樹」という講座。私自身、「走ることについて語るときに僕の語ること」、「国境の南 太陽の西」、「ノルウェーの森」 などの英訳本の解説をしたり、教材化したりしていたので、このテキストを教材として活用したいと考えている。4月6日の第一回の放送が楽しみだ。

                               HOME